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2016年4月18日月曜日

エレクトリック・シタール。

やあ。
本日のお題は『エレクトリック・シタール』。

Danelectro "Coral Sitar" 1960s

名前だけ聞くと「なんだい、そりゃ?」って感じだし、おまけに変な形ですが、これもれっきとしたギター。

なにはともあれ、早速音を聴いてみよう。


☆ まずは、有名なザ・ビートルズの『Norwegian Wood(ノルウェーの森)』。
ビートルズがインド音楽に傾倒してゆく前夜、って感じがします。




☆ ホール&オーツのカバーで、ポール・ヤングの『Everytime You Go Away』。
この曲のお陰で、日本でのエレクトリック・シタールの認知度が上がったと言っても過言じゃないほどです。




☆ エレクトリック・シタールがこれでもかってくらいフィーチャーされてる、パットメセニー・グループの『Last Train Home』。
パット・メセニーは他の曲でもエレクトリック・シタールを結構使ってます。




そのほか、ジャクソン5の『Maybe Tomorrow』、マーヴィン・ゲイ&ダイアナ・ロスの『You Are Everything』など、ロック〜ジャズまでジャンルを越えて沢山あります。

ちなみに、拙作では『恋しくて』や、ぱんちくりんで出した『Shooting Star』『Coda』などがあるので、ぜひ聴いてみてね。




「切なく物悲しく、そしてノスタルジックで美しい」

これこそが、エレクトリック・シタールのサウンドなのだ。


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このギターは、ビザールの大家Danelectro(ダンエレクトロ)が1960年代に作ってた『Coral Sitar』ってモデルがオリジナルで、今はもう製造されてないけど、コピーモデルなら今でも入手可能です。

コピーモデルならJerry Jonesってメーカーが作ってた『Jerry Jones Sitar (Master Sitar)』も有名。(1990年代にもリイシューされてる)

『Jerry Jones Master Sitar』

そして、不肖Chiquewa愛用のエレクトリック・シタールがコレ。

Stars "Electric Sitar" (2007)
Starsというギターパーツなどを扱う代理店のオリジナル商品『Stars Electric Sitar』。(詳細不明)

名前は「Sitar」を模して「Stars」にしたのかな?(笑)ボディカラーやヘッド・ロゴも含めて、『Jerry Jones Sitar』のコピーな気がしまする。

"Jerry Jones Sitar"のヘッド
"Stars Electric Sitar"のヘッドロゴ

Coral Sitarも、Jerry Jones Sitarも弾いたことあるけど、ぶっちゃけこのコピーモデルの方が扱い易い気がします。


☆ まず、Coral Sitar/Jerry Jones Sitarはテールピース(弦を留めるパーツ)が変態的な造りになってて、6本刺さってる釘に弦のボールエンドを引っ掛けるだけ。

当然精度なんか微塵も無くて、おまけにブリッジも構造上イントネーションの調整が出来ないから、フレット音痴過ぎてピッチなんてあったもんじゃない。

Coral Sitarのテールピース部。ただの釘。
その点Starsのはちゃんとしたテールピースも付いてる。
それも、信頼のGOTOH製だ。

Starsのは『GOTOH』製のテールピースだ。
弦はダダリオの0.09〜。
しかし、ブリッジがイントネーション調整出来ない仕組みなのは同じで、これはGOTOH製のシタール音専用ブリッジ『Buzz Bridge』がそうなってるから、仕方無いのだ。

ちなみに、このブリッジを取り付けられれば、どんなギターでもエレクトリック・シタールになるぞ。

GOTOH "Buzz Bridge"。3本のネジで効き具合を調整する。
ちゃんとチューニングしても(そもそも正確なチューニングは難しい)、ハイ・ポジションへ行くほどピッチがシャープしてゆきボロボロになるので、もしレコーディングに使うなら録音するフレーズに合わせてチューニングした方がいいです。

もし今買うなら、微妙にプレミアが付いてる高価な中古の『Coral Sitar』や『Jerry Jones Sitar』より、このStarsの方がお勧め。
造りは少しショボいけど、他のも同じようなもんだし。


☆ 使用弦は、ソリッド・エレキギター用の0.10〜のセットで大丈夫。

ですが、『Coral Sitar』は「0.11 - 0.11 - 0.15 - 0.26 - 0.33 - 0.42」という変則的なセットが推奨らしい。

Coral Sitarの付属弦のパッケージ。

☆ ボディはセミホローボディで、裏蓋を開けると中空になってるのが分かります。
オリジナルを開けたこと無いから分からんけど、恐らく似たような構造じゃないかと。

裏蓋を外したところ。センターブロックも入ってないぞ。

☆ ボディ上方のお琴みたいな部分は、ドローン弦。
共鳴用なのでここは直接は弾きませんが、弾く人もたまにいます。
チューニングはクロマチックが推奨。

使用弦は0.09と0.11、0.15のプレーン弦で合計11本。
大した共鳴効果は無いので、弦を張らずに使ってる人も結構います。

張り替えが面倒な上に、チューニングなんてまともにできません。

☆『Coral Sitar』のピックアップは、ダンエレクトロの代名詞・リップスティック。

『Stars』のはどういう代物かは全く不明だけど、音やノイズ具合からして恐らく90年代あたりにリプレイメンス用に生産された安価なピックアップじゃないか、と。

リップスティックPU
そのピックアップがフロントとリア、そして共鳴弦に一つずつ付いてます。
コントロールは、ピックアップごとの独立した「Volume」と「Tone」ノブ。

コントロール。ノブが安物過ぎて泣けます。

☆ ペグは安価なクルーソンタイプ。
 安物のストラト・コピーなんかに付いてるのと同じで、ナットの出来といい、どこの国製かは…まぁ大体分かるよな。

そもそも、さほどチューニングの精度を求められない楽器なので、これで十分。
ナットの滑りをエンピツの芯とかで良くすれば良いんじゃないかな。



・・・とまぁ、こんな感じの「ギター」です。

万人にお勧めできる代物じゃあ御座いませんが(そこそこ高価だし)、ギターという楽器に煮詰まった時とか新しい発見が出来たりするかも知れません。

楽器屋さんや中古屋さんなんかで見付けたら、是非一度試奏してみよう!


じゃ。

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